【本の感想】アガサ・クリスティー 『満潮に乗って』 恩地三保子訳

アガサ・クリスティー 『満潮に乗って』 恩地三保子訳、早川書房クリスティー文庫電子書籍版)、2012年発行を読みました。

原題は『Taken at the Flood』です。

ホロー荘の殺人』に続く、名探偵エルキュール・ポアロシリーズの二十三作目です。メロドラマ成分多めのミステリです。

メロドラマ成分多め話

事件がどうこうというよりも、メロドラマ成分が多めです。メロドラマに興味はありませんし、登場人物たちの考え方も好きになれないので何が面白いかさっぱり分かりません。

メロドラマ以外に目を向けると戦争後の生活であるとか、得られるはずの遺産が得られなかった遺族とうら若き女性とその兄の対立に見られる探り合いや考え方などの人間模様などが見るところなのかもしれません。

それが面白いかというとまた別です。遺産を巡るミステリー、平凡と危険に挟まれたメロドラマ、戦争前後で変わってしまったもの、変わらないものなど色々とはあるのですが、どれもちぐはぐな感じがしました。作中のポアロの言葉を借りるなら「まともでない」です。

さいごに

無理して誉めるならば、色々な出来事がちぐはぐに感じるほどの煙幕になっていて真相をぼやかしているミステリーなのかもしれません。

最後のオチは皮肉なのか、達観なのか、あるべき姿なのかはよく分かりません。最後までちぐはぐな感じがしました。

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