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【資格試験勉強】【解説】ビジネスキャリア検定3級経営戦略 令和元年前期 16問目

問題

問題16 電子部品を製造するY社は、競合先であり、業界トップのメーカーであるU社との差別化を図るために、新たな製品戦略を検討している。技術革新のスピードが早い電子部品業界の中でも、U社はそのリーダー的存在であり、U社の製品は、研究開発に投資する金額が大きい分だけ価格が高くなる傾向にある。実際、U社の製品とY社の製品とを比較すると、製品の品質や性能については、Y社の製品のほうが劣っている。しかし、性能が劣る分、価格においては、Y社の製品のほうが、U社の製品よりも20%ほど安くなっている。こうした中で、今後Y社が策定すべき製品戦略として不適切なものは、次のうちどれか。

ア.基礎研究を含めた開発事業に積極的な投資を行い、先端的な技術を活かした製品を提案していく。
イ.生産設備や生産システムに積極的に投資し、規模の経済性を追求することにより、更なる価格低下を目指す。
ウ.研究開発に強みを持つ同業他社と提携し、そこで開発された技術を活かし、製品を現状価格のまま提供できるように生産体制を整える。
エ.既存製品の汎用利用可能性を高めることにより、積極的に海外市場に参入し、販売量を増加させる。

令和元年度 前期 ビジネス・キャリア検定試験 経営戦略分野 3級 経営戦略

解説

正解:ア

標準テキスト第2版171-172ページにポジショニング分析に関する記載があります。以下、引用します。

(2)チャレンジャー
業界では2位・3位のシェアを持つが、全面的な経営資源ではリーダーに及ばない企業。全分野でリーダーと競争したのでは負けてしまう。しかし、自社の得意な分野に限定して、そこに経営資源を集中すれば、その分野だけではリーダーよりも強いので競争に勝つことができ、その分野ではリーダーになることができる。そして、それをテコとして、将来は全面的なリーダーになることを目指すのが戦略となる。

U社はリーダであり、製品の品質や性能はY社よりも良いが割高。
Y社はチャレンジャーであり、製品の品質や性能はU社よりも劣っているが20%ほど安い。
よって、U社のように製品の品質や性能に投資するよりも、Y社の価格が安いという強みを活かした方が良い。

よって、選択肢アが正解です。

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